沖縄県独自の緊急事態宣言を受けて自粛が始まった1日、1週間前の4連休とは打って変わって那覇市内の飲食店で閑古鳥が鳴く一方、行楽地では「3密」を避けて週末を楽しむ観光客や家族連れがいた。県外客は「人目が気になる」と後ろめたい気持ちを吐露した。
午後3時すぎ、那覇市平和通りのアーケード街に観光客の姿はほとんどない。「先週の今頃は客が入っていたんですけどね。もううんざりというか、仕方がないというか」。居酒屋の男性従業員は諦め顔で「せめて感染者がどこに立ち寄ったかが地図上で分かるようなサイトを作ってほしい」と話した。
豊見城市豊崎の美らSUNビーチでは「3密回避」と、海水浴やバーベキューを楽しむ人々がいた。浦添市の女性(42)は「屋外なら『密』にならないはず」と言い、夏休みに入った小学生ら6人の子どもと家族で来た。「最初は別の公園に行ったが、子どもたちでいっぱいで『密』状態。ここも思ったより人が多い」と“密"に神経を使っていた。
週末にはいつもにぎわいを見せる北谷町美浜のアメリカンビレッジ。兵庫県から孫と遊びに来た60代の夫婦は「沖縄の感染拡大は知っていたが、行けるのは数年に1度。悩んだ末に行くことにした」としつつ「正直、今旅行するのは人目が気になる。周囲には沖縄旅行のことをあまり話していない」と声を潜めた。
2日から臨時休館する沖縄美ら海水族館(本部町)には、観光客が駆け込むように次々と入った。家族で訪れた福岡県の30代男性は「この時期に旅行していいものか迷った。申し訳ない思いもある」と複雑な心境を吐露。「マスクを必ず着け、小まめに手指消毒をするようにしている」と話した。
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