JALとヤマト、海外駐在員向け輸送で連携 コロナ禍での海外生活支援に第1弾はインド

» 2020年08月28日 11時31分 公開
[ITmedia]

 日本航空(JAL)とヤマトホールディングス傘下のヤマトグローバルロジスティクスジャパン(YGL)は8月27日、企業の海外駐在員を支援する取り組みで連携すると発表した。第1弾として、インド向けに日本の生活物資を輸送するサービスを9月1日に開始。新型コロナウイルスの影響で国際線の運航が減り、物資輸送ルートも限られていることから、専用のサービスを設けて駐在員を派遣する企業に活用してもらう。

日本航空とヤマトグローバルロジスティクスジャパンが海外駐在員向け輸送で連携(出典:プレスリリース)

 このサービスでは、JALの旅客機を活用した貨物専用便と、ヤマトグループの日本国内外の輸配送ネットワークを活用。駐在員が日本の通販サイトで購入した食材や衣料品などを直接現地に届ける。インドに駐在員を派遣している、日系企業または日本に拠点を持つ外資系企業向けのサービスとなる。

 顧客企業はYGLとサービス利用に関する契約を結ぶ。駐在員と家族は、日本国内の通販サイトで商品を購入する際、YGLの指定倉庫に配送手配を行う。YGLは指定倉庫に集まった荷物をJALに引き渡し、JALが貨物専用便でデリー空港まで航空輸送。現地でJALから荷物を引き取ったヤマトロジスティクスインドが駐在員の勤務先まで配送する。

インド向け輸送のサービスの流れ(出典:プレスリリース)

 出入国制限や国際線運航便の減便・運休の影響で、インドの駐在員とその家族は日本への一時帰国や近隣国との往来ができないことに加え、日本の物資を取り寄せる輸送ルートも限られている。駐在員を派遣している企業から「何とか駐在員やその家族に日本の生活物資を輸送できないか」という声が多くあったことから、両社の輸送ネットワークを活用した取り組みを始めたという。今回のサービスによって、インド駐在員と家族は、生活物資を幅広い選択肢の中から選び、安定して取り寄せることが可能になる。

 今後、インド以外の国や地域への展開のほか、JALのネットワークを生かして厳選した日本各地の逸品を選べるようにするなど、サービスの拡充を検討。企業の福利厚生に活用してもらう。

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