日本時間9月16日早朝に行われたアップルの新製品発表イベントでは、期待された新型iPhoneの発表はなかった。例年、iPhoneは9月に発表され同月発売となっていたが、アップルは次のiPhoneの発売が遅れることを予告していた。業界では、5Gに対応し10月上旬に発売されるとの見方が強い。
イベントは録画で行われた(録画より。ティム・クックCEO)
代わりに発表されたのが、血中酸素濃度を測定できる機能を追加した新型の「Apple Watch Series 6」と、廉価版の「Apple Watch SE」。そして新型の「iPad Air」と「iPad」だった。
Apple Watch Series 6は、血中の酸素濃度(SpO2)や最大酸素摂取量(VO2 Max)を計測するセンサーを搭載した。動作速度を20%高速化させたほか、画面輝度も引き上げて屋外での視認性を向上させた。価格は4万2800円から。廉価版のApple Watch SEは、2万9800円から。いずれも9月18日から発売する。
ヘルスケア機能を強化した「Apple Watch Series 6」
iPad Airは、「iPad Pro」に似た側面がフラットなデザインに変更した。また、指紋認証センサーのTouch IDを側面の電源キーに一体化させた。10.9型のディスプレイは狭額縁設計とし、USB-Cケーブルに対応した。価格は6万2800円から。10月に発売する。普及版となるiPadは価格を3万4800円からと抑え、動作速度を40%向上させた。9月18日に発売する。
側面がフラットなデザインに変わったiPad Air
AppleとIntelが別れる、語られない理由
Appleは、なぜ脱Intelを進めると発表したのか。いろいろな分析が出ているが、ここではAppleが語らなかったある事実を取りあげる。知っている人はみな知っているが、日本語圏のメディアではあまり語られない事実だ。Intelは、もはや世界一の半導体製造技術を持つ企業とは呼べなくなっているのである。
知られざる世界最重要企業 Appleチップを生産するTSMC
AppleがIntelチップの採用をやめる。背後には、Intelがもはや世界一の半導体製造技術を持つ会社ではなくなり、最新の半導体製造技術はTSMCが持っているという事実があった。そのTSMCは、今や世界で最も重要な企業の1社なのである。
Appleの純資産は7年前から減少? 投資家目線なら分かるその理由【全文公開】
成長が鈍化したとはいえAppleの売上は巨大ですし、毎年多額の利益を出しています。にもかかわらず、その利益を貯めておく純資産は、今や横ばいです。Appleの事業の歴史を簡単に振り返るとともに、その理由を読み解いていきます。
5Gは「過度な期待」のピークに ガートナーハイプ・サイクル
ガートナー ジャパンは9月10日、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル2020年」を発表した。それによると、現在「過度な期待」の頂点に位置しているのが新しい携帯電話通信規格の「5G」だった。
幻想の5G 技術面から見る課題と可能性
夢のように語られる5G。課題としていわれるのは、エリア展開の遅さと料金面についてが多い。しかし、5Gを技術面から見た場合はどうか。「4Gと何が違うのか。本当の意味で違うのは、ミリ波帯域が併用になってきたとき。現状、3Gから4Gになったときのような感動は、あまり得られないだろう」と、無線通信技術の専門家、ピコセラの古川浩社長は話す。
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