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» 2020年10月01日 07時00分 公開

止まらない中国排除 米国の次のターゲット、鍵を握る「クラウド」企業世界を読み解くニュース・サロン(3/4 ページ)

[山田敏弘,ITmedia]

米国の意思表明に賛同した国や企業

 4つ目は、「クリーンなクラウド」だ。中国製のクラウドサービスに対するけん制だ。米国民の貴重な個人情報や、新型コロナのワクチン研究などを含む企業の知的財産が、敵対国家である中国のアリババやバイドゥ、テンセント、チャイナテレコム、チャイナモバイルといった企業のクラウドシステムで保存されたり処理されたりするのを防ぐ必要があると主張している。さもないと、クラウドから中国政府などに情報が盗まれるという。

 最後は、「クリーンなケーブル」だ。インターネットの大半は、陸上や海底に設置された光ケーブルでデータを運ぶが、中国共産党はそうしたケーブルからとんでもない規模でスパイ工作を行って情報を獲得している。世界中の大陸間を走る海底ケーブルから情報が盗まれないよう国外の同盟国と警戒を続けると述べている。

米国は海底ケーブルから情報を盗まれないように警戒(写真提供:ゲッティイメージズ)

 これらが、トランプ政権のクリーンネットワーク計画だ。米国で禁止される方向で進んでいたTikTokやWeChatへの強硬姿勢も、まさにこの流れから出てきたものである。要するに、今後はこれまで以上に範囲を広げて中国企業などを締め付けていこうという意思表明なのだ。

 ポンペオは、この5つを発表するとともに、こう呼びかけている。「自由を愛する国々や企業よ、ぜひクリーンネットワーク構想に加わってほしい」

 そしてこれに、既に述べた5Gなどの「クリーンなパス」を加えることで、米政府の中国企業排除「クリーンネットワーク計画」が完全なものになる。

 ちなみに米国務省は、これらの主張をクリアしたクリーンな通信企業を合わせて公開した。その中には、日本からは、NTTやKDDI、楽天、ソフトバンク、NEC、富士通も含まれている。また英国やチェコ、ポーランド、スウェーデン、エストニア、ルーマニア、デンマーク、ラトビア、ギリシャなどが、ファーウェイよりもスウェーデンのエリクソンを優先的に導入すると約束していると発表した。これらの国が、米国の中国企業排除に賛同しているということだ。

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