クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

マツダ、「MAZDA3」を改良 “トルクフル”な走りを強化、制御ソフト更新で6速MT搭載車も拡大

» 2020年11月21日 08時00分 公開
[ITmedia]

 マツダは11月19日、主力車種の「MAZDA3」を改良し、一部のモデルから販売を始めた。エンジンなどを制御するソフトウェアを改良して走行性能を高めたほか、安全機能も拡充。運転の楽しさや快適さを一段高めたモデルとして訴求する。

マツダが商品改良した「MAZDA3」。ハッチバックの「FASTBACK」

 MAZDA3は、同社の新世代商品第1弾として、2019年5月に発売。ボディータイプはハッチバックとセダンの2種類がある。

 今回の商品改良では、走行性能を大幅に向上。マツダ独自で開発した燃焼方式とマイルドハイブリッドシステムを採用した新世代エンジン「e-SKYACTIV X」搭載車において、エンジンとトランスミッションを制御するソフトウェアをアップデートした。燃焼制御を最適化することで、ほぼ全てのエンジン回転域でトルクと出力を向上。最高出力は132kWから140kWに、最大トルクは224Nmから240Nmにそれぞれ高めた。また、アクセル操作に対する応答性とコントロール性も向上させている。

 クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.8」搭載車でも、最高出力を85kWから95kWに向上。また、力強いトルクを発揮する制御によって、アクセルを踏み始めた瞬間の応答を改良したほか、高速道路での合流・追い越しなど、アクセルを踏んで一気に加速するシーンにおいて、より力強いトルクを瞬時に生み出せるようにした。

マツダ「MAZDA3 SEDAN」

 安全性能では、追従走行機能とステアリングアシスト機能によって高速道路の渋滞時などに疲労軽減をサポートする「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」の作動上限速度を高速域まで拡大。運転の疲労やストレスをさらに軽くできるようにしている。

 商品ラインアップも増やし、ハッチバックタイプの「SKYACTIV-G 2.0」搭載2WD車に、6速マニュアルトランスミッション(MT)を追加設定。幅広いニーズに対応する。

 また、20年の「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」で、MAZDA3が特別賞の「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞したことを記念するモデルを、本年度展開している「100周年特別記念車」のラインアップに加える。

「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」受賞記念モデルの100周年特別記念車(FASTBACK)
受賞記念モデル専用オーナメントも進呈する

 メーカー希望小売価格(税込)は222万1389円〜368万8463円。上級グレードの「SKYACTIV-X」「SKYACTIV-D 1.8」搭載モデルは21年1月に、ハッチバックの「SKYACTIV-G 2.0」6速MT搭載モデルは21年2月に発売となる。また、100周年特別記念車の価格は289万3869円〜397万3343円。

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