同社がベビー服の取り扱いを決めたもう1つの理由は、既に展開しているキッズアイテムへの移行を促すためだ。「ベビー服は、これまで唯一扱っていなかったジャンル。子どもの成長に合わせて、ベビー服からキッズアイテムへの移行を提案できると考えている」(広報担当者)
またジーユーでは、同社が強みとする「トレンド商品」を幅広い年代に訴求することで、新たな需要の掘り起こしを進めている。
同社は3月に、中学生を中心としたローティーンの女子向けのコレクション「AND24LOVELY」 (アンドトゥーフォーラブリー)を発表した。中学生を中心に人気を誇る雑誌「ニコラ」の専属モデルを起用し、「キッズやウィメンズのアイテムにはない自分たちに似合うファッション」(同社)を提供するとしている。
ジーユーの2020年8月期の売上高は2460億円(前期比3.1%増)、営業利益は218億円(同22.5%減)と、コロナ禍の影響を受けた中であったが、増収となった。同社は、好調の要因として「マストレンドの商品」と「在宅需要にマッチした商品」、あるいはその両方を兼ね備えた商品だったと分析する。
また同社は、21年の春夏シーズンは「トレンドのファッション商品」 を最大3割値下げすると発表している。全体の約6割を占めるウィメンズの商品を中心に「ファッション×低価格」を打ち出し、コロナ禍で増える節約志向に対応する考えだ。
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