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» 2020年12月10日 18時58分 公開

年末のコロナ拡大で居酒屋は悲鳴 Go To Eat登録飲食店は全体の3分の1ここがヘンだよ「Go To Eat」(2/4 ページ)

[田中圭太郎,ITmedia]

農水省「飲食店の3分の1がGo To Eatに参加」 

 政府は「Go To Eat」には一定の効果があるとして、ポイントや食事券を利用できる期間の延長を検討。さらに、食事券事業の追加措置についても調整を進めている。一方で前出の「やきとり一休」のように、酒を提供する店では感染拡大や営業時間の短縮要請によって客足は遠のいている。本当に飲食店全体に効果があるといえるのだろうか。

 筆者は農林水産省に、「Go To Eat」に参加登録している飲食店の数をどのように把握しているのかを聞いた。農水省では、国内の飲食店数を、総務省の「経済センサス‐基礎調査」から、59万店舗と見ている。11月24日時点での登録店舗数について回答があった。

 ポイントが付与されるオンライン飲食予約事業に参加している店舗は、延べで15万9839店舗。この数字は、「Go To Eat」に参加している予約サイト13社に登録されている参加店舗数を集計したものなので、かなり重なっている部分がある。

 飲食業界の関係者によると、オンライン飲食予約事業は予約サイトへの登録や、送客手数料を支払わなければならないことから、参加のハードルが高い。国が集計している延べ数字に対して、実際に登録しているのは5万店舗程度ではないかと見ている。だとすれば、全飲食店の約10分の1だ。

 プレミアム付き食事券事業については、各都道府県に事務局が置かれている。各事務局に登録されている店舗数を合わせて、21万8685店舗と集計している。あくまで登録数なので、実際にその店舗に食事券を利用する客が訪れているのかどうかは不明だ。

phot 食事券事業の概要(農林水産省のWebサイトより)

早期の需要喚起につながったと話すが……

 以上の数字からは全体像が見えないものの、オンライン飲食予約事業に登録している店舗は、ほとんどがプレミアム食事券事業にも登録している可能性が高い。実際に、農水省が11月9日時点で2つの事業の重複を除いた店舗数を集計したところ、その数は約20万9000店舗で、同時期の食事券事業の登録店舗数と同程度だった。

 ということは、全国にある飲食店約60万店舗のうち、「Go To Eat」に登録しているのは、約3分の1の店舗ということになる。「やきとり一休」のように、実際には利用者がいない店も少なくないと考えられるので、恩恵を受けられている店舗は3分の1に満たないだろう。それでも、農水省の担当者は「Go To Eat」には一定の効果があったと説明する。

 「オンライン飲食予約事業は、10月1日から始めて11月中旬にはポイント付与が終了しましたが、早期の需要喚起につながったと考えています。一方の食事券事業は、最も開始が遅かった青森県でも12月1日にスタートしました。食事券の利用は広がっていると思います」

phot オンライン飲食予約事業では“無限くら寿司”などの課題が噴出した(「くら寿司」のWebサイト上に示されている家族3人で予約して「Go To Eat」キャンペーンを利用したケース)

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