攻める総務

「ウェビナー・Web会議」のシステム選定と活用のポイント研修や説明会、サービス紹介セミナーに(2/4 ページ)

» 2020年12月18日 07時00分 公開
[企業実務]

(1) 300人以上の受講者に自社サービスを紹介するセミナー

 このセミナーの目的は、自社サービスを受講者に紹介することです。受講者同士の対話より、講師と受講者との質問を通した双方向性が求められます。

 この場合は、ウェビナーシステムを活用するとよいでしょう。Web会議システムでは、同時接続300人以上の参加者に安定した品質で対応できるシステムが少なく、講師と受講者との双方向性を担保するQ&A機能がウェビナーシステムのほうが使いやすく用意されているからです。

 また、サービスによっては動画のオンデマンド配信もできるため、開催日以降も見たいときに見ることができ、当日の受講者以外の新たな見込み客に情報を届けることもできます。

(2)50人程度が参加するオンライン型集合研修

 一般的な研修の目的は、知識などのインプットに加えて、参加者同士の対話による気付きの量の拡大と質の深化も大きな要素です。ウェビナーにおいて、これらの目的を達成するためには、Web会議システムを活用するとよいでしょう。

 Web会議システムには、分科会を行う機能がついており、参加者同士の対話を誘発しやすくなっているからです。

ウェビナー・Web会議のメリット・デメリット

 図表2のようにウェビナー・Web会議の最大のメリットは、参加者がどこにいてもインターネットに接続できれば、参加できることです。

photo (図表2)

 筆者もこれまでは会場でのセミナー主催に限られており、その日時に会場に来られる人のみがターゲットでしたが、現在は、日本各地からオンラインで参加していただいています。また、遠方との会議も簡単にできるようになっており、最近はサンフランシスコ在住のクライアントとも定期的に会議を行っています。気になるのは、時差くらいで、あとは特に問題なく、同じ場所にいるように話をすることができています。

 また、もう1つのメリットに、コスト削減もあげられます。

 例えば、これまでは公募型の公開研修を東京で実施する場合は会場として貸会議室を予約し、プロジェクターやスクリーン、ホワイトボードなどを用意する必要がありました。参加者は、交通費・旅費をかけ、宿泊代も負担しなければなりません。しかし、ウェビナー・Web会議にすることによって、物理的な環境整備コストと移動にかかるコストがなくなります。

 この1回のコストにセミナー開催数をかければ、かなりのコスト削減につながることは明白です。ある企業では、移動にかかるコストだけで数千万円の削減につながったと報告されています。

 しかし、ネットセキュリティや集中力の持続、オンライン接続などに関する問題があり、万能ではありません。

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