新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、就職活動を行った学生はどのような苦労をしたのだろうか。
就職情報サイトなどを運営する学情(東京都中央区)は2月5日、2021年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に実施した「就職活動の振り返り」に関する調査結果を発表した。
「コロナ禍の就職活動で苦労したこと(複数回答可)」を尋ねると、「説明会・選考が延期・中止になった」(65.6%)が最も多く、「Web説明会・Web面接では企業の雰囲気が分かりにくかった」(42.2%)、「説明会・選考がWebに変更になった」(34.0%)、「企業に訪問する機会がなく不安だった」(31.6%)、「希望していた時期までに内定を得られなかった」(30.1%)と続いた。
具体的にはどのようなことに困っていたのか。学生からは「リアルでの説明会がなく、企業の雰囲気を理解するのが難しかった」「社員に一度も会ったことがなく、本当に自分に合った環境かは今でも確信は持てていない」「内定者の顔合わせもオンラインのみで、同期と一度も会ったことがない」といった声が寄せられた。感染防止のため、直接企業を訪問したり、社員と触れ合ったりする機会が少なかったようだ。
入社を予定している企業の選考形式を尋ねると、「リアル訪問」(38.3%)が最も多く、「Web面接と、リアル訪問の両方」(32.4%)、「Web面接」(29.3%)と続いた。Web面接だけで入社を決めた学生が3割近くいたことが分かった。
コロナ禍での就職活動を経験した学生からは、「Web面接では企業の雰囲気をつかみにくいが、1日に複数の企業の面接を受けることができるといったメリットもある」「オンライン面接では、無機質にならないことが大切。人事の方も学生も、機械に向かって話しているので、ジェスチャーや声に抑揚をつけるなどの工夫が絶対に必要だ。声・抑揚・リアクションを2倍にしてちょうどいいくらいだと思う」といった声が寄せられた。Web面接を“攻略”するために、学生はさまざまな工夫をしているようだ。
今回の調査は、同社が運営する就職情報サイト「あさがくナビ2021」の会員を対象に実施した。調査期間は1月22〜31日で、256人から回答を得た。
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