クラウド型の経費精算システム大手のコンカーが、請求書のデジタル化に向けたサービスの強化にかじを切る。同社社長の三村真宗氏は、今後4年間で3倍の販売実績を目指すとし、売り上げに対する比率も現在の10%から40%まで増やす計画だ。
「デジタルインボイス構想」と名付け、「領収書のデジタル化、請求書のデジタル化。経理で発生する大きな2つのデジタル化を成し遂げる」と三村氏は意欲を示した。
背景にあるのはコロナ禍による在宅勤務の普及だ。従来からデジタル化が進まない請求書への課題意識はあったが、現場のニーズが高かったのは紙の領収書をなくせる経費精算のほうだった。ところが、コロナ禍によって経理部門の在宅勤務を阻む要因として、紙の請求書のデジタル化にスポットライトが当たった。
企業の購買プロセスにおいて、根強く紙が残っているのが請求書だ。経理部門は送られてくる紙の請求書を受け取り、システムに入力し、承認とチェックをするために出社を余儀なくされている。コンカーの調査によると、経理部門の出社のうち75%は、請求書が原因だという。
購買先から送られてくる請求書は、紙、PDF、データなどフォーマットがバラバラで、受け取り側の企業への調査では、5割の企業が「デジタル化されている請求書は10%未満」だとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング