金融機関のデジタル活用〜デジタル活用のヒントを探る〜
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» 2021年02月18日 07時00分 公開

ビットコインで日本円が借りられる 仮想通貨金融が発展の兆し(1/2 ページ)

米国では相次いで企業が購入するなど、新たな資産クラスとしての認知が広がってきたビットコイン。しかし、国内ではまだ投機の対象と見られることが多く、資産としての取り扱いはまだ少ない。そんななか、ビットコインを担保として日本円を貸し出すサービスがスタートしている。

[斎藤健二,ITmedia]

 米国では相次いで企業が購入するなど、新たな資産クラスとしての認知が広がってきたビットコイン。しかし、国内ではまだ投機の対象と見られることが多く、資産としての取り扱いはまだ少ない。

 そんな中、ビットコインを担保として日本円を貸し出すサービスがスタートしている。大和証券グループとクレディセゾンが全額出資して設立したFintertech(東京都千代田区)が提供する、「デジタルアセット担保ローン」だ。

 2020年4月にサービスをスタートし、秋からのビットコイン価格上昇で利用額も伸びた。サービスのプロダクトマネージャーを務める相原一也氏は、「11月、12月、1月と倍々で貸付額が伸びている」と活況ぶりを話す。このサービスはどんなもので、どのような可能性を持っているのだろうか。

海外で進展する仮想通貨金融

 仮想通貨にかかわるビジネスといえば、国内では取引所がイメージされる。しかし海外では、取引所だけでなく、数多くの仮想通貨金融サービスが登場している。仮想通貨を貸し出すことで金利をもらえるレンディングサービスや、法定通貨に価値が連動するステーブルコインの発行、さらに有価証券をトークン化したSTO(記事参照)や、取引所が審査して新たな仮想通貨を上場させるIEOなどだ。これらは企業が提供するサービスだけでなく、ブロックチェーン上のプログラムだけで実行されるDeFi(分散型金融)サービスも増加している(記事参照)。

 中でも仮想通貨を担保として法定通貨などを貸し出す暗号資産ローンは、急速に市場が拡大しているものの1つだ。業者向けのホールセールを主として暗号資産ローンを手掛ける最大手の米ジェネシスは、20年の1月〜9月までの間に110億ドルのローンを組成した。9月末時点での貸付残高は21億ドルにのぼる。一般向けの米セルシウス・ネットワークやネクソも、数十万口座を持ち、数十億ドルのローンを組成している。

2020年10-12月で貸出額は80億ドルにのぼるなど、市場は急激に拡大している(Credmarkのレポート「The Crypto Credit Report」より)

 仕組みはこうだ。事業者は顧客から仮想通貨(暗号資産)を預かる。それを担保とし、時価の何割かに相当する額を顧客に貸し付ける。顧客は一定の利子を払うことで、借りたお金を自由に使うことができる。

 一般にローンは、土地や建物などの不動産を担保として、その評価額の何割かを貸し出す。この不動産の代わりに仮想通貨を担保とするのが、暗号資産ローンとなる。いわば、事業者が仮想通貨を「資産」として認めた形だ。

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