ビットコインのファンダメンタルズとは何か? ARKレポートから読み解く(3/4 ページ)

» 2021年03月02日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

DeFiのロック量

 時価総額でビットコインに続く2位につける仮想通貨イーサリアムについては、別の指標もある。DeFiにかかわるロック量だ。DeFiとは20年に急速に普及したサービスで、分散型金融と呼ばれる。仲介する人や組織なしで、アルゴリズム上で預金や貸し出し、取引などが行えるものだ(記事参照)。

 このサービスを使う際には、持っているイーサリアムをブロックチェーン上に預け、ロックさせることになる。ロックされたイーサリアムは、サービスの利用を止めれば引き出せるが、使い続ける限りロックが続く。いわばサービスの担保として使われているわけだ。

イーサリアムの時価総額とDeFiにロックされた額の推移(アーク)

 イーサリアムの時価総額に対して、そのかなりの量がDeFiにロックされていることが、グラフから読み取れる。「イーサリアムやビットコインは担保としての使い方が増えている。ロックされた量は、価格の先行きを占う指標になる」と千葉氏はいう。ロックされた分は市場に出回らないため、流通額が減少し、需給的には価格上昇を引き起こすからだ。

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