楽天モバイルの申込み回線数が、4月8日に390万回線を突破した。本サービスを開始してからちょうど1年となる。ドコモのahamoなど新料金プランに対抗するため、1月29日に1Gバイトまで無料で利用できる新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表し、加入者の伸びが加速した。
現在の楽天モバイルは自ら基地局や回線を持つMNO事業者だが、もともとは2014年にドコモの通信網を利用したMNVOとしてサービスを開始していた。その後、FREETELやDMM mobileの買収などを経て、現在は新規受付を停止している。
楽天は、MNOとMVNOを合わせた契約者数を450万回線と発表している。「Rakuten UN-LIMIT VI」の契約者数については明らかにしていないが、申込者数が390万回線であることから、差し引きするとまだ60万人超がMNVOのまま利用している計算だ。
こうしたユーザーの移行を促す点も含め、新規またはMNPで契約したユーザー、またMVNOの楽天モバイルからプラン変更するユーザーを対象に、3カ月間基本料金を無料とするキャンペーンを実施する。4月7日までは、1年間基本料金無料のキャンペーンを実施しており、期間を短縮してキャンペーンを継続した形だ。期間以外に内容は変わらない。
政治主導で始まった携帯料金値下げの動きによって、大手3キャリアは3000円を切る新プランを投入。発表後に2970円に値下げしたドコモのahamoは、事前エントリーが254万人に達しMNPの受け付けを停止した。
大手キャリアの値下げに伴い、楽天モバイルは当初の3278円固定のプランを変更して、使用データ量に応じて料金が変わる段階制プランを出さざるを得なくなった。さらに、基地局建設の大幅な前倒しも進めている。そのための資金を調達するため、3月には日本郵政などから2423億円に上る出資を受けた。
楽天モバイルはWebサイトでドコモのahamo、KDDIのpovo、ソフトバンクのLINEMOを競合と見立てた料金や機能の比較表を掲載しているが、消耗戦はまだ続きそうだ。
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