宅配便数が過去最多に! 配達効率89%向上のDXアプリで人手不足解消なるか約6000人が利用(4/5 ページ)

» 2021年04月12日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]

コロナ禍のリソース不足を解決に導く「スキマ便」

 コロナ禍のEC・デリバリー需要による配送員不足の課題解決を目指し、20年5月には新たなサービスとなる「スキマ便」も開始。中目黒駅、渋谷駅、恵比寿駅から半径3キロメートル以内を対象に、配送を請け負う事業だ。

スキマ便のサービススキーム

 クライアントは飲食店、小売店、物流会社などで、対象地域へ運ぶ宅配案件を207へ集めて、TODOCUサポーターの利用により効率的に配達するのが狙いだ。

 レストランメニューや生鮮食品が中心のオンタイム配達は1件400円〜で、Uber Eats (ウーバーイーツ)や出前館などのフードデリバリーサービスを利用するよりも、基本的に手数料が安価となる。プラットフォーム機能を持たないことから、認知向上や新規顧客の獲得などのメリットは提供しないが、純粋に“配達の足”だけを求める事業者には使い勝手のいいサービスといえる。オンタイム以外の通常配達は、1件180円で請け負う。

 配送員は業務委託契約、または短期雇用契約のいずれかで、時給による勤務となる。TODOCUサポーターを導入していることから再配達依頼はほとんど発生せず、初心者でも効率のいい配送を実現しているそうだ。

 配送員との接触を避けたい受け取り主が増えたせいか、最近は置き配依頼が急増しており、それもまた配達効率を向上する一助になっているという。

 「受け取り主から置き配依頼があった場合、配達員は荷物を置いた様子を撮影してユーザーに通知します。置き配は基本的に受け取り主の責任による依頼で、証拠写真を残しておくことで万一盗難事故が発生しても配達員のリスク軽減に役立ちます」

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