アサヒ飲料が4月1日から、ウォーキングを促すことで、社員の運動不足を解消する取り組み「Walk for a smile」を始めた。ユニークなのは、この取り組みのためにカスタマイズしたアプリを用意したことだ。社員はアプリから、その日の歩数、消費したカロリーの他、社内や部内での歩数ランキングが確認できる。
社内の健康意識を高めるとともに、社会貢献も意識した。社員が1万歩歩くごとに、1本の飲み物を寄付するという。
この取り組みは、アサヒ飲料が2017年から行ってきた「アサヒ飲料健康チャレンジ!」(以降、健康チャレンジ)の一環だ。以前から健康促進に取り組んできた背景や、会社として積極的に健康に取り組む理由を、同社の米女太一社長に伺った。
アサヒ飲料は、飲み物を通じて心も体も健康になれることを目指してきたと、米女社長は説明する。
自治体や研究機関と連携し、トクホ(特定保健用食品)などの健康に貢献する商品やサービスを提供したり、乳酸菌勉強会や店頭での健康チェックイベントを開催したりなどに取り組んできた。社内向けには、歩くことで健康増進を目指すスポーツ庁推奨の「FUN+WALK PROJECT」への参加、スニーカー通勤の推奨も行った。
そんな中、今回アプリを使い健康チャレンジを大掛かりな取り組みへと強化させたのには理由がある。それはコロナ禍による「社員の運動不足」だ。
20年4月の緊急事態宣言発出以降の、同社の出社率は30〜50%。リモートワーク中心の生活となった。同年12月に実施した社内アンケートでは、日々の運動不足を実感する社員が6割を超えた。
米女社長は「結果を見て、『そうか……』と思いました。ただ、変化を経験することで社員が自分の健康がいかに大事かを想起してもらうきっかけになったのではないでしょうか。社内でも健康への関心が高まっていると感じます」と話す。
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