同年7月に発売した形状記憶フレーム「Memory Metal(メモリーメタル)」のプロモーションでは、昔懐かしいテレビCMとタイアップした。それが「象が踏んでも壊れない」というキャッチフレーズで1967年に放映を開始したサンスター文具(東京都台東区)の「アーム筆入」だ。
アーム筆入のCM同様、象がメガネを踏む演出で、メモリーメタルの超弾性と型くずれしにくいフレームの特徴を表現した。また「形状記憶」を指す「Memory」に「思い出」という意味合いが含まれることも、懐かしいCMを起用したきっかけだという。
今年3月には、サウナ専用メガネを発売。高温多湿なサウナでも着用できるよう耐熱素材を使い、曇り止めコーティングを施した。錆を防止するため、パーツにネジを使わないといった同社初めての試みが生かされた形だ。オンラインショップでの取り扱いとなっており、他のアイテムと比べても売れ行きは好調だという。
20年前後は「空前のサウナブーム」と表現されるほど、サウナの人気が高まっている。サウナ好きの人は「サウナー」とも呼ばれ、サウナの暑さと水風呂の冷たさを繰り返して味わえる快感を表現する「ととのう」という用語も生まれている。19年にはサウナをテーマにしたマンガもドラマ化された。
同社の田中修治社長が自宅にサウナを作るほどのサウナ好きであることが発売のきっかけとなった。サウナ専門誌「サウナランド」が立ち上げ時にクラウドファンディングで資金を募った際、その返礼品としてOWNDAYSが作ったのが、このサウナ専用メガネだ。
同社が積極的に展開するアニメやサウナとのコラボ。その背景には「絶対的な固定ファンがいる」という共通点がある。海外でも人気がある日本のアニメとコラボしたメガネは、シンガポールや台湾など、11の国と地域にも展開するOWNDAYSの客層にもマッチした。ガンダムモデルは台湾とシンガポールで特に人気があるという。
コラボモデルをシリーズで発表することで、メガネを1本だけではなく、コレクション的に複数本購入するファンもいる。重村さんは「海外の某航空会社のパイロットさんがガンダム好きで、コラボメガネを集めている様子をSNSにアップしてくれていました。日本のアニメ文化を通して海外の方とつながれるのは面白いです」と喜ぶ。
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