アフガニスタンでイスラム武装勢力タリバンが、アフガン政府を追い出したニュースが話題になっている。
2001年に米軍に崩壊させられるまでのタリバン(「タリバン1.0」と呼ばれる)政権による支配は、厳格なイスラム法によって多くの人々が自由を奪われ、大変な生活を強いられた。そして今、米軍のアフガニスタン侵攻から約20年におよぶ米軍とNATO部隊によるアフガニスタン駐留を経て、「タリバン2.0」の新たな政権が誕生しようとしている。
筆者はタリバン幹部に陥落前から取材をしており、その一部は動画でも公開している(参照リンク)。これから、さらに多くのインタビュー動画を公開する予定なので、詳しくはそちらをご覧いただきたい。現在、アフガニスタン国内では、欧米が支援しそうな反タリバン勢力(有力民兵指導者アフマド・マスード氏の抵抗勢力)も勢いを増しそうな気配があり、そうなると国内で戦闘が激化する可能性も否定できない。目が離せない情勢が続く。
そんなアフガニスタンだが、実はこうした混乱地域でのニュースのなかで、日本の自動車メーカーが一部で話題になっている。というのも、タリバンなどの武装勢力やアフガニスタン国外のテロ組織などが、日本メーカーの自動車を好んで使っており、今回タリバンが政権掌握したあと、欧米メディアで改めてこの事実がフォーカスされている。
ドバイに拠点を置く有名テレビ局のアルアラビアは、「日本の自動車メーカーによって製造された頑丈な自動車は、簡単に壊れないと評判なために非常に人気が高い。1990年代には、タリバン武装勢力の象徴的なシンボルにすらなって注目された」と報じている。
しかもトヨタ車は、国際テロ組織アルカイダやIS(イスラム国)などのテロ組織も好んで使っている。タリバンをはじめ、山岳地帯や舗装されていないような過酷な環境でも問題なく走り、さらにピックアップトラックなら荷台を改造しやすく、マシンガンなど武器も設置しやすいという。
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