ローソンの新スイーツ キーワードは「分かりやすさ」と「なじみ深さ」変わる消費者マインドに対応(1/2 ページ)

» 2021年09月16日 12時20分 公開
[上間貴大ITmedia]

 ローソンが9月27日から順次、新たに4種類のスイーツを発売する。コロナ禍で変化する消費者マインドに対応し、「分かりやすさ」や「なじみ深さ」を訴求する。

スイーツ 「カスタードを味わうパイ」(出所:プレスリリース)

 新たに発売する商品は「生ガトーショコラ」(220円)、「ホットケーキシュー」(220円)、「カスタードを味わうパイ」(245円)、「どらショート 苺果肉ソース入り」(255円)の4品。同社の商品本部ベーカリー・デザート部の坂本眞規子部長は、開発の背景には、コロナ禍で変容した消費者マインドがあったと説明する。

 調査会社のクロス・マーケティングが2021年4月2〜4日に、全国の男女1100人を対象に実施した調査によると、家でスイーツを食べる機会が「増えた」と回答した割合は32.8%、一方で外でスイーツを食べる機会は50.2%が「減った」と答えた。緊急事態宣言の発出や、専門店やカフェの営業時間短縮が大きく影響した形だ。

スイーツ (クロス・マーケティング「スイーツに関する調査(2021年)」より)

 また、消費者がスイーツを購入する場所も変化している。洋菓子メーカーモンテールの調査では26.0%がコンビニでスイーツを購入する頻度が増えたと回答している。ローソンの21年1〜8月のチルド和洋菓子の全店売上高は、コロナ前の19年1〜8月と比較して約15%伸長している。

 コロナ禍でスイーツを食べる理由や選ぶ基準にも変化が生まれているようだ。モンテールの同じ調査によると、スイーツを食べる理由は「ストレスを緩和させるため」が33.6%で、コロナ前に比べて1.4ポイント増加。また「おうち時間を充実させるため」(24.5%、同5.5ポイント増)、「家にいる時間が長く、なんとなく」(18.1%、同8.1ポイント増)と、より気持ちに寄り添うものへと変化している。

スイーツ (モンテール「スーパー・コンビニスイーツ白書2021」より)

 コロナ禍で重視するようになったスイーツを選ぶ基準は、「おいしいと知っているもの」が46.1%で最も多く、次いで「価格の安いもの」(27.7%)、「新商品のもの」(13.6%)と続いた。新しくも、おいしいと分かっている“なじみみのある”商品を選ぶ傾向にあるようだ。

スイーツ (モンテール「スーパー・コンビニスイーツ白書2021」より)
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