「歯ぐきが気持ち悪い」 ディスられていたガリガリ君が「国民的キャラ」になれたワケ今のガリガリ君、実は2代目(2/5 ページ)

» 2021年09月18日 09時00分 公開
[熊谷紗希ITmedia]

「歯ぐきが気持ち悪い」と初代キャラがディスられる

 発売当時の写真を見て「知っているガリガリ君と違う」と感じた人もいるのではないか。実は、現在のガリガリ君は2代目なのだ。99年に実施した消費者調査で「歯ぐきが気持ち悪い」「田舎くさい」というキャラクターに対する意見が多く挙げられたことから、2000年にリニューアル。小学生キャラのガリガリ君が誕生した。

キャラクター変更したガリガリ君(画像:赤城乳業より)

 キャラクター変更に伴い、同年に「ガ〜リガ〜リ君、ガ〜リガ〜リ君、ガ〜リガ〜リ君〜」とキャラクター名を連呼するCMを初めて投入。印象的なCMソングに、「うまい」「安い」「大きい」の三拍子がそろった商品とあって、年間販売売り上げ本数は1億本を突破した。

 1億本突破で人気に火がついたガリガリ君。02年には「梨」「温州みかん」「ピーチ」「さくらんぼ」と新フレーバーを続々と投入した。そうなると、少しずつ「ガリガリ君をずっと食べてくれているファン」がつくようになっていく。大人になっても青春時代を思い出してほしいという思いから、06年にはファンのコミュニティサイト「ガリガリ部」を発足した。現在の会員数は約7000人で、会員に向けたイベントの夏合宿も開催しているという。

歌が特徴的なガリガリ君のCM(画像:赤城乳業より)

 ガリガリ部発足の1年後には2億本を突破した。転機は「天気」だったという。気象庁観測データによると、04年の東京都都心部の気温は、1923年からの観測史上最も「猛暑日」が多かった年として記録されている。そのおかげでアイスが飛ぶように売れた。天気が追い風となり、1億本突破から7年で2億本を突破する。

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