リモートワークの普及や時差出勤などが進み、社員同士のコミュニケーションに課題を感じている企業も多いのではないか。日本能率協会が1000人のビジネスパーソンを対象に実施した調査では、「雑談があることはプラスだと感じる」と回答した人が8割に上った一方、56.6%がコロナ禍で「雑談がしにくくなった」と答えた。
その課題を解決するかもしれないサービスが登場した。サントリー食品インターナショナルが手掛ける法人向けの新サービス「社長のおごり自販機」だ。
社員2人が専用の自動販売機に社員証を同時にタッチすることで、それぞれ飲み物が無料でもらえるというもの。飲み物はもちろん社長のおごり……ではなく、設置先の法人負担となる。
既存自販機を改造し、社員証を読み取る認証基盤をはめ込んだ。もちろんお金を投入すれば通常通り1人で買うこともできる。
なぜこのような自販機を開発したのか? サントリービバレッジソリューションの須野原剛事業推進本部長は「オフィスにいるときに大切な雑談、コミュニケーションを自販機で増やしたい」とその意図を語る。
「自販機に1人で行くときはリフレッシュスペースとなり、2人で行けばコミュニケーションスペースになる。自販機に2人で飲み物を買いにいくきっかけをつくれば雑談を増やすことができるのではないか」(須野原氏)
同社の若手社員が中心となってサービスを開発したという。気になるのは、このサービスのネーミングだ。導入に向けて社内実証を進めたところ、社員から“社長、ごちそうさまです”といった声が出てきたことがきっかけだった。自販機上部には「社長のおごり自販機」と記載したポップを配したが、導入企業の要望に応じて“工場長のおごり自販機”など、文言の変更を可能とした。
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