JT、業績予想を上方修正 海外たばこ事業が好調で一転最終増益に（1/2 ページ）

[ITmedia]

　日本たばこ産業（JT）は10月29日、2021年12月期（21年1月〜12月）通期の連結業績予想を上方修正し、純利益が前期比6.4％増の3300億円になる見通しだと発表した。これまでは前期比12.3％減となる2720億円の見込みとしていたが、増益となる。海外たばこ事業が好調である他、為替影響の緩和などを要因とする。

　売上高にあたる売上収益は、従来見込みから800億円増の2兆2800億円（前期比9.0％増）、営業利益は760億円増の4780億円（同1.9％増）と予想する。また、期末配当予想は従来から10円引き上げ75円とした。

通期見込みを上方修正（JT、21年度第3四半期 決算レポートより）

　海外たばこ事業においては、「ウィンストン」や「キャメル」「メビウス」などの主力4銘柄の販売数量実績が好調だったことから、総販売数量を前年比の横ばいから4％程度の増加に引き上げた。

海外たばこ事業が好調（JT、21年度第3四半期 決算レポートより）

　国内たばこ事業では、紙巻たばこの販売数量の見込みを引き上げた。一方で、10月に実施した定価改定後の競争環境を見極める必要があるとして、自社たばこ製品の売上収益見込みは据え置いた。