760万円突破 最高値更新をけん引したビットコインETFとメタバースの影専門家のイロメガネ(3/7 ページ)

» 2021年11月10日 07時00分 公開
[村上裕一ITmedia]

仮想通貨の役割

 仮想通貨と聞くと、17年の価格急騰で発生した仮想通貨ブーム、そして仮想通貨の運用で資産が1億円を超えた「億り人」など、博打のようなイメージを持たれることも多い。ただ、実際にはギャンブルのために存在しているわけではなく、以下のような役割がある

  1. 送金の手段となる
  2. 商品の決済に使われる
  3. 投資資産として投機に使われる

 仮想通貨は単なる投機的な商品ではなく「デジタルで使われるお金」の役割を持っている。ビックカメラをはじめとして、仮想通貨で身近な決済に使われるケースもある。また、インターネット上の取引でも仮想通貨による決済を検討しているという記事をよく見るようになった。

 実際には、PCゲームの販売を行っているSTEAMのように、ビットコインでの決済を導入したものの、手数料の高さやビットコインの価格乱高下によりサポートを終了するケースも見られるが、仮想通貨の役割を生かそうとする動きが見られている。

 中央アメリカに位置する国家、エルサルバドルは、ビットコインを法定通貨にすると報じられた際には大きな話題となった。エルサルバドルは自国通貨を廃止して米ドルを法定通貨として採用しており、9月からはビットコインと米ドルの2つが法定通貨という異例の体制となっている。

 ビットコインのような仮想通貨を法定通貨として扱うことは、法律や税金などの面で多くの課題があると思われるが、ビットコインを実社会に進出させようとする動きは他にも多数見られる。

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