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コロナ禍でも「名刺が必要」過半数 理由は「正確な情報の入手や提供」

» 2021年11月11日 17時11分 公開
[季原ゆうITmedia]

 法人向けクラウド名刺管理サービスを提供するSansanは、ビジネスパーソン1050人を対象に「コロナ禍における名刺文化に関する意識調査」を実施した。その結果、名刺を必要とするビジネスパーソンは過半数おり、対面での名刺交換が激減しても名刺の必要性についての意識は若干の減少にとどまっていることが分かった。

ビジネスにおいて名刺は必要か(出所:リリース)

 ビジネスにおいて名刺が必要だと思うかの質問では、コロナ禍前は75.0%、コロナ禍では59.5%が「必要だと思う」と回答した。

名刺は紙であるべきか(出所:リリース)

 さらに名刺が紙であるべきかを尋ねると、「あまりそう思わない」「そう思わない」の合計はコロナ禍前7.5%に対し、コロナ禍では18.3%と倍以上になっていることが分かった。

名刺が必要だと感じる理由(出所:リリース)

 名刺を必要だと感じる理由としては、「当てはまる」「やや当てはまる」の合計が上位の回答は「相手の役職を含む正確な情報入手」(86.0%)、「相手に対する自分の身分証明や正確な人物情報の提供」(85.5%)となった。正確な情報の入手や提供のニーズが一番高いことが明らかとなった。

名刺が紙であるべきと思わない理由(出所:リリース)

 一方で、紙の名刺でなくても良いと考える人に理由を尋ねると、「当てはまる」「やや当てはまる」の合計が上位の回答は「紙は保管が大変」(77.4%)、「今後の打合せや商談がオンライン中心になると思うから」(76.8%)が多くを占めた。「代用ツール(SNSやメール署名)で相手の正確な情報を知ることができるから」も73.6%と多く、情報の正確なやりとりが可能であれば形式にこだわらないニーズがあることがうかがえる。

今後紙の名刺文化はなくなると思うか(出所:リリース)
今後紙の名刺文化はなくなると思うか【年代別】(出所:リリース)

 今後の紙の名刺文化について、なくなると思うかの質問では「とてもそう思う」12.8%、「ややそう思う」33.6%と、46.4%が今後紙の名刺文化はなくなると回答した。

 「とてもそう思う」「ややそう思う」の回答合計を年代別に見ると、20代が64.2%と圧倒的に多い一方で、60代が20.0%と低水準になっていた。紙の名刺文化への認識に、世代間ギャップが生じていることがうかがえる結果となった。

今後紙の名刺文化はなくなると思うか【年代別】(出所:リリース)

 今後の名刺文化自体、なくなると思うか尋ねると「あまりそう思わない」34.8%、「そう思わない」26.1%と、約6割が継続すると考えていることがわかった。

現在どのような形式の名刺をつかっているか(出所:リリース)

 現在の名刺の形式については、「オンライン名刺」「紙の名刺とオンライン名刺の併用」の合計が、コロナ禍前は18.8%だったのに対し、コロナ禍では29.1%と10%以上増加している。コロナ禍での、商談や会議のオンライン化が、オンライン名刺の普及を後押ししているようだ。

今後どのような形式の名刺を使いたいか(出所:リリース)

 今後利用したい名刺の形式については、「オンライン名刺」が23.4%、「紙の名刺とオンライン名刺の併用」が42.2%となった。また、「名刺を使わない」とした人はわずか6.1%にとどまり、名刺文化は今後も継続していくと見られる。

 調査は、社外の人と月に1度以上打合せをする全国の20〜60代のビジネスパーソン1050人を対象にオンライン上で実施した。調査期間は9月3〜4日。 

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