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» 2021年10月27日 15時00分 公開

紙で保存ができなくなる 改正電子帳簿保存法がもたらす、意外な落とし穴(1/3 ページ)

2022年1月に、改正電子帳簿保存法が施行される。これは、これまで紙で保存されることが義務付けられていた税金関係の書類を、電子化して保存するための条件を緩和するものだ。DX花盛りの昨今、ペーパーレスを法律面からも後押しすることを狙っている。ところが、確かにペーパーレスが可能になる一方で、電子データの保存ルールには意外な落とし穴がある。

[斎藤健二,ITmedia]

 2022年1月に、改正電子帳簿保存法が施行される。これは、これまで紙で保存されることが義務付けられていた税金関係の書類を、電子化して保存するための条件を緩和するものだ。DX花盛りの昨今、ペーパーレスを法律面からも後押しすることを狙っている。

 ところが、確かにペーパーレスが可能になる一方で、電子データの保存ルールには意外な落とし穴がある。

電子データで受け取った取引情報は紙で保存できない

 最大のポイントが、電子データで受け取った取引情報の書面保存の廃止だ。自社が紙メインで取引を行っていても、昨今は相手先から請求書や納品書、領収書などが電子データで送られることが増えた。ところが、今回の法改正で、このデータを紙に出力して保管することが認められなくなるのだ。

電子データで受け取った取引情報は、紙に出力して保管が認められなくなる(deepwork資料より)

 ここには、例えばECサイトのように領収書をWeb画面で表示するものの含まれる。Amazonで購入した領収書は、これまではプリントアウトして保管すればOKだったが、1月以降は、電子データとして保存をしなくてはならなくなるわけだ。

 適切に保管していないと、青色申告の取り消しのリスクがあり、データ改ざんなど不正に対しては追徴課税を受けるリスクもある。これは自社の希望の有無にかかわらず、すべての企業に影響が生じる。

 電子データとして受け取ったのだから、それをどこかに保存しておけばいいのではないか? そう思うかもしれないが、法律では「保存要件」が定められている。これがやっかいだ。「関係書類の備え付け」「見読性の確保」については、比較的容易に対応が可能。しかし、「検索機能の確保」と「保存上の措置」については、一筋縄ではいかない。

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