YouTubeの日本での経済効果は2390億円──YouTubeが11月11日、こんな調査結果を自社の公式ブログで発表した。調査では、YouTubeが2020年度に7万5970人の雇用を創出しているとの試算結果も明らかになった。
日本国内でYouTubeが経済・文化・社会に与える影響をまとめた「YouTube Impact Report」では、多額の経済効果と雇用創出の面で、日本経済に貢献している様子が分かる。動画再生に伴う広告収入や、「Super Chat」などの投げ銭機能による「直接的な経済効果」に加え、コンテンツ制作に必要な物品購入や雇用などの「間接的な経済効果」「誘発的な経済効果」もYouTubeは生み出しているという。
調査では、ユーザーの83%がYouTubeを学習目的で使っているという結果も出た。世代別では13歳未満の子どもを持つ親の60%が「YouTubeを使って、子どもが自分たちに合う柔軟なペースで学習している」と回答した他、学生の50%が「課題や個人的学習にYouTubeを使っている」と答えた。
行政・規制改革担当相やワクチン接種担当相時代に、YouTube上で積極的にライブ配信していた河野太郎衆議院議員(自民党広報部長)は調査に対し「グーテンベルクが印刷技術を発明し、多くの人が手軽に本を読めるようになった時代があったが、今はYouTubeやインターネットのおかげで誰もが情報を発信することもできるようになり、世の中が本当に変わった」とコメントしている。
その他、調査からチャンネル登録者数10万人以上のチャンネルが前年比45%増加し5500以上存在し、収益額100万円以上のチャンネルが同50%増になるなどビジネスのプラットフォームとしての役割が高まっていることが示された。日本国内のチャンネルで作成されたコンテンツの総再生時間のうち、10%以上が海外の視聴者によるものであることなども分かった。
調査は、英・オックスフォードに本社を構え、経済予測などを専門とする独立系コンサルティング会社Oxford Economicsが担当。日本国内の4000ユーザー、1000人以上のクリエイターなどを対象に匿名調査を3回行い、YouTubeの公開情報や独自の計算モデルを用いて、経済効果などの調査結果をまとめた。
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