新たな試みをしているのが、ミュージシャンのダニエル・アランだ。コロナ禍でライブなどができず苦しい状況に陥っているミュージシャンは少なくないが、NFTを使って活路を見い出しており、そこで新たな音楽業界の可能性も見せつけている。
同氏は自分のオリジナルの楽曲をNFTで販売。曲の著作権をある程度維持しつつ、曲ごとに数千ドルを売り上げているという。
さらに、楽曲のロイヤリティの半分をクラウドファンディングで販売し、そこから得た資金で、レコード会社などの干渉も受けずに楽曲を制作している。
米国では他にも、ラッパーなどが制作前にアルバムのロイヤリティの一部をNFTで販売し、ファンたちが購入しているケースもあり、それが制作費になっているという。またメガデスのように、ミュージシャンが関連のデジタル商品をNFTで販売しているケースも多い。
現時点で、NFTが未来のビジネスを率いていく存在になるとは思わないが、新たなビジネスチャンスであることは間違いない。「どうせ一瞬の流行で終わるんじゃないの?」という声は米国でもあるが、今後、メタバースやゲームなどと融合していくことで、大きな可能性も感じなくはない。
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