point 0 marunouchiではもちろんシャワールームも実証実験の会場だ。TOTO、パナソニック、TOAが実験を行っていた。照明・映像・音による3種類の空間演出とシャワーで心身に刺激を与える。シャワーを浴びながら、個室内にあるボタン(3種類)を押すと、瞑想・癒し・覚醒と気分に合わせて空間演出がなされる。
筆者が見せてもらったのは青い映像だった。調査結果では、いずれの空間演出も好評だったというが、青く映るクラゲや滝の映像を流す「演出B」が特に評価されたという。また、シャワールームの利用者のうち、空間演出を利用した人の方が「仕事がはかどった」とより感じる傾向にあった。プロジェクターとBGMが流せる環境であれば導入可能で、現在商品開発に向け研究を進めているという。
仮眠室では、ライオンとパナソニックが実証実験中だった。ライオンが開発中の香りのデバイスと、パナソニックの照明が連動しており、心地よい眠りの空間を演出する。仮眠時間(15、30分)に合わせ、入眠時のリラックスと目覚めのスッキリ感を演出する。
また、MYCITYが開発中のpoint 0アプリを利用すれば、会員の顔写真とともに、施設内の位置情報をリアルタイムで見ることができる。「例えば、あの人と会いたいなと思ったときに、いちいち連絡をとらなくても、これを見て、施設内にいればすぐに会いに行ける」(宇野氏)
石原氏は、point 0 marunouchiの活用方法について「多様な使い方ができる。例えば、オフィスで仕事をしていて、気分を変えようと共有スペースに行き、知人と話しながら仕事をすると非常に効率が上がる。
その一方で、ウインドユニットの前は、風が心地いいので、休憩を取りに行きたいときはそこに行く。一つの施設内に何通りも自分の居場所があるイメージ」と話した。
アップデートを繰り返すコワーキングスペースpoint 0 marunouchi。実証実験も含めて、ウインドユニットに続く商品化が非常に楽しみだ。コロナ禍が続き、多様な働き方が可能になった現代。今後もどのような快適なオフィス空間を演出してくれるのか、引き続き注視していきたい。
太田祐一(おおた ゆういち/ライター、記者)
1988年生まれ。日本大学芸術学部放送学科で脚本を学んだ後、住宅業界の新聞社に入社。全国の工務店や木材・林業分野を担当し取材・記事執筆を行った。
その後、金属業界の新聞社に転職し、銅スクラップや廃プラリサイクルなどを担当。
2020年5月にフリーランスのライター・記者として独立。現在は、さまざまな媒体で取材・記事執筆を行っている。Twitter:@oota0329
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