パーソナルスペースは、以前はパーテーションがあるだけの集中スペースだったが、コロナ禍でリモート会議が急増。フォンブースがつねに満席になってしまったため、間仕切りで個室化し、コンセプトも変更。現在は主にオンライン会議などで使用されている。
ここでは、建材メーカーの大建工業が実証実験を行っている。木の種類や、壁・床への木材導入量を変化させ、集中度や印象の評価に違いが生じるか検証を進めている。
21年10月31日に実験を開始。第1弾では白色クロス仕上げの部屋と、ウォールナット、オークを導入した部屋との比較実験を行った。利用者からは「木材を導入した個室は温かい雰囲気がして落ち着く」といった意見があったという。
現在は第2弾として、壁3面のうち左右だけ、もしくは正面だけを木材にした部屋をそれぞれ用意し、実験を進めている。
パーソナルスペースのなかでも、和風ルームは今年1月にオープンしたばかり。インターン学生のアイデアで実現したという。通常の個室とは異なり、座面には畳を敷き、机の奥にはふすまや壺を配置し、和の雰囲気を演出している。照明も柔らかい光を採用した。現在、利用者のアンケートを取っているが「ホッとできる空間」ということで好評だという。
「アップデートの速さも、point 0 marunouchiの魅力の一つだ」と語るのは、広報担当でライオンのイノベーションラボ所長の宇野大介氏。
元々は、中央のオープンスペースから、「瞑想ルーム」「集中ルーム」「シャワールーム」「ナップルーム(仮眠室)」と、離れれば離れるほど静かになっていくという導線を引いた設計にしていた。しかし、コロナ禍で利用者のニーズが変化したことで施設自体をアップデート。「瞑想ルーム」「パーソナルスペース」「シャワールーム」と、アクティブな空間へと変貌しようとしていた。
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