ロシアのウクライナ侵攻、日本企業が備えるべき本当の怖さ世界を読み解くニュース・サロン(1/5 ページ)

» 2022年03月10日 08時04分 公開
[山田敏弘ITmedia]

 ロシアとウクライナの戦争が始まって10日近くが経過した。各地で砲撃などが次々と報告され、出口が見えない状態になっている。

 ロシアによるウクライナ侵攻が始まると、欧米諸国は直ちに対ロの経済制裁を決定。例えば、国外送金の国際銀行間通信協会(SWIFT)のシステムからロシアの一部銀行を排除する措置を採択した。

 それを受けてロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、経済制裁は「宣戦布告のようなものだ」と発言してけん制した。

ウクライナ侵攻を決断したロシアに対し、世界の反応は(画像はイメージ)

 プーチンの孤立を狙って、国際サッカー連盟(FIFA)がロシアで国際大会開催の禁止措置を発表。国際柔道連盟(IJF)はプーチン大統領を連盟の名誉会長から解任すると発表している。

 ロシアに対して世界中から圧力が強まっているが、ウクライナ侵攻前から実は追い詰められていた。NATO(北大西洋条約機構)諸国から協力を得た米国が、積極的かつ強引とも言える「情報戦」を繰り広げていたのだ。それによって、ウクライナ国境に部隊を展開していたロシアは欧米から選択肢を狭められ、プーチン大統領は何もせずに部隊を撤収できない状況に追い込まれたと言ってもいいかもしれない。

 今後はますますロシアが孤立化して、さらに国内でも国民の不満が高まることによって、プーチン大統領はこれまで以上に強硬になっていく可能性がある。

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