阪急阪神ホールディングス傘下の阪急バスと阪神バスは、4月1日から通勤定期券の運賃額を値上げする。少子高齢化に加え、近年はコロナ禍も重なり、路線バスの利用者減に拍車が掛かっている。値上げの動きは路線バス各社に見られ、今後も続きそうだ。
両社は通勤定期券の割引率を従来の28%から4月以降、25%に引き下げる。220円区間の1カ月定期券は400円の値上げとなる。
このほか、高齢者専用の定期券「グランドパス」も値上げする。65〜69歳を対象にした「グランドパス65」の1カ月定期券は現行の5800円から、4月以降は6800円と1000円値上げする。
両社は、コロナ禍による環境変化に伴い、路線バスの利用者数は「以前の水準まで回復しない」と判断。運転士不足も続いているといい、運賃の改定で従来の輸送サービスを維持していきたい考えだ。
コロナ禍に伴い、バス各社の値上げの動きは全国に広がっている。西日本鉄道(福岡市)は3月1日から高速バス8路線で片道運賃で最大270円値上げ。同19日からは路線バス11路線でも10〜150円値上げする。都内の路線バス各社も、国土交通省へ値上げ申請に向け動き出している。
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