東京電力パワーグリッドは3月22日、地震による火力発電所停止などにより電力供給がひっ迫し、午後8時以降に約500万kWの電力が不足。軒数にして200万〜300万軒規模の停電が発生するおそれがあると告知した。毎時200万kW程度の節電が必要だとし、協力を呼びかけている。
更なる節電の協力要請
時間単位の電力使用率では、10時台から14時台まで連続して供給量を超える需要があった。この供給量を超える分については、「実需給断面では揚水発電所の出力を増加し対応しておりますが、その分、揚水発電所発電可能量の消費が進んでいることとなります」としている。
揚水発電は、夜間に水を汲み上げ日中に放流して発電する仕組み。上部の調整池の水が減少すると発電が行えなくなり、16時時点での残量は49%と、目標だった52%を下回っている。
節電効果などで需要は昼以降伸びずに横ばいで推移しているが、目標には足りていない
揚水発電で対応しているが、残量は目標を3ポイント下回っている
リアルタイムの電力使用率によると15時台、16時台は100%を下回った。これは呼びかけなどにより節電が進んだためで、使用量は昼以降の増加を食い止めて、4500kW前後で推移している。しかしそれでも節電目標には32%ほど足りず、さらなる協力要請につながった形だ。
東京電力 電力使用状況、103%超え 11時台
東京電力パワーグリッドは3月22日、地震による火力発電所停止などにより懸念される電力供給についてリアルタイムで状況を公開している。それによると、10時台の電力使用は101%、11時台は103%を超え、「非常に厳しい」とされる97%を継続的に上回っている。
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