午後8時以降、300万軒規模の停電のおそれ 東京電力管内、揚水発電停止のため

» 2022年03月22日 17時42分 公開
[ITmedia]

 東京電力パワーグリッドは3月22日、地震による火力発電所停止などにより電力供給がひっ迫し、午後8時以降に約500万kWの電力が不足。軒数にして200万〜300万軒規模の停電が発生するおそれがあると告知した。毎時200万kW程度の節電が必要だとし、協力を呼びかけている。

更なる節電の協力要請

 時間単位の電力使用率では、10時台から14時台まで連続して供給量を超える需要があった。この供給量を超える分については、「実需給断面では揚水発電所の出力を増加し対応しておりますが、その分、揚水発電所発電可能量の消費が進んでいることとなります」としている。

 揚水発電は、夜間に水を汲み上げ日中に放流して発電する仕組み。上部の調整池の水が減少すると発電が行えなくなり、16時時点での残量は49%と、目標だった52%を下回っている。

節電効果などで需要は昼以降伸びずに横ばいで推移しているが、目標には足りていない
揚水発電で対応しているが、残量は目標を3ポイント下回っている

 リアルタイムの電力使用率によると15時台、16時台は100%を下回った。これは呼びかけなどにより節電が進んだためで、使用量は昼以降の増加を食い止めて、4500kW前後で推移している。しかしそれでも節電目標には32%ほど足りず、さらなる協力要請につながった形だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.