コロナ禍はなかなか「完全終息」といかないようだ。働き方も、出社前提ではなく、在宅勤務が主体のハイブリッドワークが定着するとみられる。むしろ、そのような制度を取り入れておかないと、働き手から「選ばれない企業」となり、長期的な競争力の低下を招きかねない。
そこで気になるのが、この2年で多くの企業が直面していた「コミュニケーション」に関する課題はどうなるのか、という点である。雑談が減った、気軽に相談できない、指示ができない――このような課題である。
筆者は、「メタバース」がヒントになると感じている。B2C領域では既に大きな盛り上がっており、この波がB2B、そして企業内のコミュニケーションにも波及する例も目にするようになってきた。専用機器を着用し、VRで会議をしている企業もある。その没入感たるや、リアルでの会話とそん色ない、とのことである。
リアルのコミュニケーションから始まり、従来使われていた電話、FAX、メール。そして、コロナ禍により脚光を浴びた、オンライン会議やバーチャルオフィス。さらにメタバースも加わるとなると、コミュニケーションは多様化の時代に突入したといえる。
そうなると必要なのが、コミュニケーションに関するリテラシーだ。総務としては、自分の組織、そして用途に応じて適したコミュニケーションツールを選択するリテラシーと言い換えることもできる。今回は、このコミュニケーションリテラシーについて考えたいと思う。
コミュニケーションリテラシーを考える上で、まずは「そもそもコミュニケーションとは?」について確認する必要がある。
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