バンダイナムコエンターテインメント、スタートアップ投資ファンドを新設：IPメタバースの構築を目指す

[ITmedia]

　バンダイナムコエンターテインメント（BNE）は4月12日、スタートアップ投資ファンド「Bandai Namco Entertainment 021 Fund（バンダイナムコエンターテインメント ゼロトゥワン ファンド）」を立ち上げた。同ファンド設立により「IP（キャラクターなどの知的財産）メタバース」の構築や、新たなエンターテインメントの創出を目指し、意思決定のスピードを加速させる。

スタートアップ投資ファンド「Bandai Namco Entertainment 021 Fund」新設（以下、同ファンドのWebサイトより）

　BNEは、次世代のインターネットの在り方である「Web3.0」の到来とメタバースの進展を見据えていて、積極的な資本業務提携を多様なスタートアップと締結している。「スタートアップ企業と共に発想力と実行力を持ちながら、まだ見ぬ新しいエンターテインメントを創り上げていきたい」との狙いから、同ファンドを立ち上げるに至ったという。

　主な投資対象は、国内外のブロックチェーン、VR／AR／xR、AIなどの技術を活用したエンターテインメントに関連する製品やサービスの提供、メタバース、Web3.0関連の事業を手掛けるスタートアップを予定している。

　投資規模は年間10億円、3年間で30億円程度を見込んでいて、1社への投資金額は、数千万円から5億円としている。

　投資委員長にはBNEの宮河恭夫社長兼CEO、投資委員には藤原孝史常務取締役、金野徹取締役が着任している。

投資委員

　現在投資しているのはSHOWROOM、double jump.tokyo、Phoenixx、Genies Inc.の4社など。

現在投資している4社

　SHOWROOMは、ライブ配信サービス「SHOWROOM」を運営する企業だ。またdouble jump.tokyoは、ブロックチェーンを活用したオンラインゲーム「My Crypto Heroes」を開発、運営している。

　Phoenixxは、ゲームクリエイターの発掘や育成支援、インディーゲームのパブリッシング事業を展開。人気アーティストHYDE氏のソロ活動20周年を記念したスマートフォン向けゲーム『HYDE RUN』などを配信している。

　Genies Inc.は、アバターテクノロジーとデジタルグッズ事業を手掛けている。

　バンダイナムコグループでは、「機動戦士ガンダム」の世界観を生かした「ガンダムメタバース」の開発を進めている。世界中のガンダムファンが語り合えるヴァーチャルコミュニティーの創出や、プラモデル「ガンプラ」による新サービスのリリースを予定しているという。