吉野家常務の「生娘をシャブ漬け戦略」発言 講座主催者の早稲田大も謝罪 「再発防止に努める」

» 2022年04月19日 13時55分 公開
[ITmedia]

 吉野家の伊東正明常務が早稲田大学の社会人向け講座で若手女性向けの自社戦略を「生娘をシャブ漬け戦略」と表現した問題で、早稲田大は4月18日、「講座主催者として深くお詫び申し上げます」と謝罪した。同大は「再発防止に努める」としている。

photo 早稲田大学のキャンパス(提供:ゲッティイメージズ)

 伊東常務は4月16日、早大が開催した社会人向け講座「デジタル時代のマーケティング総合講座」に外部講師として登壇。受講者とみられる人物のSNS投稿によると、伊東常務は他にも「田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢・生娘な内に牛丼中毒にする。男に高い飯を奢って貰えるようになれば、絶対に食べない」などと発言したことも明らかになっている。

photo 早稲田大学の社会人向け講座

講師陣一覧から名前と顔写真削除

 早大は公式Webサイトで「講師の発言の一部に性差別・人権侵害にあたる不適切な発言があった」と事実関係を認め「講義終了後、本学社会人教育事業室責任者より受講者の皆さまに対し、講義の中で不適切な表現があったことに対するおわびを、その場でお伝えした」と発表した。この問題を受け、早大は同講座の講師陣一覧から伊東氏の名前と顔写真も削除した。

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photo 問題を受け伊東氏の名前と顔写真が削除された

 「不適切発言は、SNSや報道などで多くの方の知るところとなり、不快な思いをされたと承知している。講座主催者として深くお詫び申し上げる。コンプライアンス順守に鑑み登壇する講師への事前の注意喚起を改めて徹底し、再発防止に努める」(早大)

photo 早大の公式声明

吉野家HDは解任決議

 伊東常務の一連の発言を巡ってはSNSなどで批判が集中。これを受け、吉野家ホールディングスは4月19日、伊東氏の常務取締役を解任すると発表した。P&G出身の伊東氏は18年、同社の執行役員と子会社である吉野家の常務取締役に就任していた。

photo 解任に関する吉野家ホールディングスのプレスリリース

 そのほか、同日に販売を始めた「親子丼」の情報発信も自粛するなど各方面に影響が出ている。

photo 吉野家が販売を始めた「親子丼」

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