「顧客の理解が得られ、売り上げは好調。社員も満足しているなら、すぐにでも本格導入できるのでは?」と思えるが、そう単純ではない一面もあるようだ。
「社員やその家族からは、日曜定休を歓迎する声が想定より多く聞かれました。一方で、すでに従来の水木休みで生活リズムやコミュニティーができている、連休にならないなどの理由で、日曜定休を望まない人もいます」(蛭田氏)
慣れた生活リズムを変えたくないという理由は、確かにうなづける。加えて、不動産販売においては、日曜に休みたくないタイミングがあるのだという。
「新築マンションの部屋を一斉に売り出すような場合は、申し込み登録のあと、販売数を超えた場合は抽選があり、契約となります。この申し込み登録と契約のタイミングでは、休みより仕事を優先して、顧客と接点を持ちたいと考える社員がほとんどでした」(蛭田氏)
今回のトライアルでは、申し込み登録や契約の週でも日曜定休を実施していた。ただし、それらの作業には一定の時間を要することや捺印が求められることから、来店を希望する顧客が多い。よって、その週だけでは仕事が完遂できず、翌週に持ち越すことも少なくない。そのため、日曜定休の週とそうでない週を設けたメリハリのある働き方を望む社員が大半だったというわけだ。
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