鉄道各社は、将来を念頭に置いた経営計画を立てている。東京メトロが2021年末に発表した24年度までの中期経営計画「東京メトロプラン2024」には、東京メトロの今後だけでなく、東京という都市が今後どうなっていくかを示す文言が、多く記されている。
人口が減少していく中で、東京だけは今後も繁栄を続けると見越し、その中で東京メトロは基幹的な交通機関として意欲的な施策に取り組もうとしている。
中でも多くの人の注目を集めているのが、3月28日付で国土交通大臣より正式に許可を受けた有楽町線と南北線の延伸だ。
24年よりも先のこととはいえ、有楽町線の豊洲から住吉まで、そして南北線の白金高輪から品川までの延伸は東京メトロの未来への成長戦略および課題の1つとなっている。臨海部や都心部へのアクセス利便性の向上、沿線のまちづくりに寄与することで、東京圏の国際競争力の強化に貢献したい考えだ。
東京圏の国際競争力の強化は、世界の都市間競争が激化していく中で、東京メトロの存在感の強さを強化していくことにもなる。建設には、経営に悪影響を及ぼさない十分な補助金などの公的支援を受ける。地下高速鉄道整備事業費補助および、鉄道・運輸機構による都市鉄道融資(財政融資資金)を受けて建設する方針だ。
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