芦ノ牧温泉駅のネコ駅長・ネコ職員を一躍人気者に押し上げたのは、積極的なSNS展開にある。これはひとえに、小林さんの尽力によるところが大きい。もともとバンド活動をやっていた小林さんは、SNSやグッズ展開などセルフプロデュースの経験があった。
地元である芦ノ牧温泉駅で働き始めた当初、駅ではSNSなどに力を入れていなかった。「ネコ駅長やネコ社員の魅力を、もっと多くの人に届けたい!」と、15年12月からTwitter(@ashinomakionsen)を開始。当初、社内からは不安や反対の声もあがったが、地道に投稿を続け徐々に人気を獲得し、現在では約2万3000人(5月27日時点)のフォロワーがいる。
Twitterで人気を集めるにつれて、県内外からは3兄妹目当ての利用客が急増。有名イラストレーターとコラボするほか、タオルやキーホルダーなどのグッズの販売も開始し、順調に知名度を上げていたところへ、新型コロナウイルスの感染拡大が直撃した。
緊急事態宣言や外出自粛のため、鉄道の利用客は激減。Twitter上で情報発信は続けていたところ、ファンからの「現地に行けなくても、3兄妹を応援したい」という要望が寄せられ、グッズ販売のためのECサイトを立ち上げた。現在では国内はもとより、海外からの注文もあるという。「コロナ禍前は、駅での実店舗だけで手いっぱいだったのですが、こういう状況になって、逆にECサイトを始める余裕が出てきました」と小林さん。
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