消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
6月5日は「無香料の日」――。無添加石けんの製造などを手がけるシャボン玉石けん(北九州市)は、全国の男女約500人を対象に「香害・化学物質過敏症に関するアンケート調査」を実施した。人工的な香料などによって体調不良を経験したことがある人は4割に上った。
近年、柔軟剤や化粧品などに含まれる人工的な香料で体調不良を引き起こす「香害」や、柔軟剤や抗菌消臭剤などに含まれる化学物質が原因となり、頭痛や倦怠感などを誘発する「化学物質過敏症」が社会問題となっている。
最初に、日用品や化粧品の香料で不快な経験をしたことがあるかどうか尋ねたところ、72%が「ある」と回答。人工的な香料で体調不良を起こした経験の有無については39%が「ある」と回答した。
不快感、または体調不良を引き起こした具体的な香料について聞いたところ、「香水」が30%でトップ。次いで「柔軟剤」(18%)、「芳香剤・消臭剤」(16%)――と続き、いずれも身近にあるものの香りであることが分かった。
同社は2018年から同調査を継続して実施。「香害」「化学物質過敏症」の認知率はいずれも76%に上った。「香害」については20年の56%と比べ20%も増加するなど、認知が広がっている傾向にあることが分かった。
また、44%が香料などの化学物質に過敏だと自覚しており、47%が洗剤や化粧品を購入する際、香料などの成分を意識していると回答した。
国民生活センターの発表では、13〜20年1月の間に「柔軟仕上げ剤のにおい」に関する相談件数が毎年130〜250件ほど寄せられており、月別に集計すると6〜9月にかけて増える傾向にあるという。
同社は「自分には心地よい香りでも、人工的な香料は他人にとっては苦痛な害となることがある。香害や香料に関するエチケットについては香料不使用の商品を活用するなど、社会的な配慮、理解がさらに必要」だと指摘している。
調査は全国の20〜70代の男女を対象に、5月17〜24日に実施した。523人から回答を得られた。
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