大手回転寿司チェーンのスシローが、ウニやカニのすしを実際は在庫がないのに販売しているかのようにテレビCMなどで宣伝したとして、消費者庁は6月9日、運営する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)に対し、景品表示法違反(おとり広告)で再発防止を求める措置命令を出した。
消費者庁によると、スシローは2021年9〜12月、「新物!濃厚うに包み」とうたい1貫110円で販売するとした広告や、「冬の味覚!豪華かにづくし」と称してズワイガニなど4貫を858円で販売するとした広告を、それぞれテレビCMや同社Webサイトで表示した。
しかし、実際には、販売期間中に早期に完売し販売できなくなったり、早期完売の可能性を見越して販売を一時停止したりしていた。こうした在庫不足によって終日提供できない日が1日以上あったのは対象店舗の9割超に上るという。
同社はこの日、公式Webサイトで「お客さまには大変ご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」と謝罪。「商品の入荷状況により早期完売となる場合がございます」などの表示はしていたが、表示の停止措置などを取っておらず「お客さまへの告知が不十分でした」と説明した。
同社は今後、広告表現の見直しや、景品表示法に関する研修を実施し、再発防止に努めるという。
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