JR上野駅(東京都台東区)の1・2番線ホームに流れるアナウンスや電車の発着などの音情報を、文字や手話で表現する実証実験が始まる。富士通、JR東日本、JR東日本クロスステーション、大日本印刷(以下、DNP)が視覚化装置「エキマトペ」を用いて、6月15日〜12月14日に実施する。聴覚に障がいのある人をはじめ、駅の利用者全員に共通の体験を提供し、ダイバーシティーへの理解を促す。
実証実験では、ホームに流れるアナウンスや電車の発着音、ドアの開閉音などをマイクで集音。文字や手話、擬音語、擬声語といったオノマトペにリアルタイムで変換し、ホーム上の自動販売機上部の専用ディスプレイに表示する。
音情報の視覚化は、富士通のスーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPCFX1000」で構築したAIの学習モデルを活用。ホームに流れる定型アナウンスは、テキストと事前収録したJR東日本の駅社員による手話動画とともにディスプレイ上に表示する。その他、電車の発着音やドアの開閉音などは、手書きアニメーションで表現するとしている。
また、駅社員によるアナウンスを、富士通の「FUJITSU Software LiveTalk」でテキスト変換。「DNP 感情表現フォントシステム」を通じて、文章の内容に適したフォントで表現する。
4社は、「実証実験を通して得られた知見やフィードバックをもとに、駅の利便性向上を目指してあらゆるお客さまへの情報伝達について検討を進める」としている。
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