アルコールチェック義務化 チェッカー不足に業務増加など課題も白ナンバー車も対象に(1/3 ページ)

» 2022年05月31日 07時00分 公開
[菊地央里子ITmedia]

 4月1日に道路交通法が改正され、白ナンバー車両に対して、運転者の運転前後のアルコールチェックと、その確認内容を記録し1年間保管することが義務化された。これまで義務付けられていたのは事業用車両である緑ナンバーのみだったが、今回の改正で白ナンバー車両5台以上または乗員定員が11人以上の自動車1台以上を所有する企業も対象となる。

アルコールチェック アルコールチェックと、確認記録の1年間保管が義務化

 改正のきっかけは、2021年6月に千葉県八街市で起きた、白ナンバーのトラックが下校中の小学生5人を死傷させた事故だ。運転手は以前から業務中に飲酒運転をしており、会社から注意を受けていた中、事故を起こした。これを受けて、運送会社にも責任があるという声が高まり、再発防止に向けた規制厳格化のため、今回の法改正が実施された。

 今回の法改正は2段階で実施される。まず、4月より、運転前後に運転者に対して目視による酒気帯び運転の確認と、確認記録の1年保管が義務付けられた。こうして確認記録を管理できる環境を整えた後、10月より、アルコールチェッカーの常備と、運転前後に運転者に対してアルコールチェッカーでの酒気帯び確認が義務付けられる予定となっている。

アルコールチェック アルコールチェック実施例(スマートドライブ公式Webサイトより引用)
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