女性の働き方は、女性活躍や働き方改革で改善されましたが、男性の働き方はちっとも変わっていない。むろん、転勤制度を見直す動きも出ていますし、来年度から男性育休の取得が義務化されます。非正規雇用の育休取得の要件緩和や、「産後パパ育休」の取得など、柔軟に育休が取得できる環境づくりが進める動きもある。
しかし、性役割のような長い年月をかけて刷り込まれた無意識の価値観は、よほどの強制的措置を取らない限りなかなか解決しません。
事実、共働きは当たり前なのに、男性の家事時間は先進国で最低レベルです。
子育て世代の家事・育児関連時間を週平均(週全体における1日当たりの平均時間)でみると、男性は3時間34分、女性は8時間54分で、男女差は5時間20分もある。
平日平均では、男性2時間49分に対し、女性8時間30分です。コロナ禍で自宅勤務が増え、男女共に家事・育児時間は拡大したのに、妻と夫の差は縮まっていません(関連記事)。
結局、日本社会はいまだに「昭和のカタチ」で動き続けている。家族のカタチも、雇用のカタチも変わったのに、悲鳴を上げたくてもあげられない人たちが減るどころか、増え続けているといっても過言でありません。
それは家事や育児、介護などの「ケア労働」に価値を置かない社会でもある。
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