あと、ブライダル業界が抱える根深い問題に対して、クレイジーもなんとかしなければいけないと考えている。離職者と給与の問題である。
「結婚式のお手伝いをしている」と聞くと、華やかな世界で働いているのねと感じられるかもしれないが、仕事の内容は緊張の連続だという。決められたことをきちんとやって「普通」、ちょっとでもミスがあればクレームを入れられる。また、土日祝日に休むことは難しく、労働時間は長くなりがち。
また、営業利益率がヒトケタ台のところも多く、そのことによって給与がなかなか上がりにくい。結果、疲弊してしまって、辞めていくケースが少なくない。
こうした問題に対して、クレイジーはどのように対応していくつもりなのだろうか。「まだ答えは見つかってはいません」(吉田さん)としながらも、イワイのブランドを生かして生産性を高めることができないかと考えているようだ。いまと同じようなスタイルの式場を増やしていくのかもしれないし、同じブランドでもその土地に合わせた形にしていくのかもしれない。他社とのコラボも考えられるし、ホテルと併設する姿もやっていけるのかもしれない。
人は生活していくうえで、さまざまな「祝い事」がある。結婚だけでなく、入学、卒業、成人、就職、出世、還暦、定年など。こうした祝いに、どうやってかかわっていくことができるのか。次の一手を打つために、“祝々(しゅくしゅく)”と考えを練っているようである。
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