KDDI完全復旧でも「端末によって不具合が残る」 吉村専務「電源のオン/オフを」(1/2 ページ)

» 2022年07月05日 19時37分 公開
[ITmedia]

 KDDIは7月5日、全国で発生したauなどの通信障害について記者会見を開いた。2日午前1時35分から発生した障害は、5日午後3時36分に復旧した。

 具体的には、音声通話のトラフィック・発着信の成功率が前週比の同等まで回復していることを4日午後3時から約24時間確認したため、全国的に復旧したと判断した。

記者会見での技術統括本部長の吉村和幸専務と、技術統括本部副統括本部長兼エンジニアリング推進本部長の山本和弘氏

端末によってはいまだに不具合 「電源のオン/オフを」

 しかし、端末によってはいまだに不具合が起こる場合がある。その場合について、電源を一度切り、再起動させることで解消されるという。

 技術統括本部長の吉村和幸専務は「現在、ネットワークとしては回復しておりますが、端末によってセッションが残ってしまう場合があります。その場合は、電話機の電源オン/オフの操作をお試しいただいております。現在の(不具合が起きている端末の)数について、ゼロにはなっていないと思います」と説明した。

総務大臣の指摘 「報告の仕方を見直していきたい」

 KDDIでは7月4日午後4時をもって障害が「ほぼ回復した」と発表した。

 しかし、この時点ではまだ端末側の不具合が解消されていないユーザーが少なくなかった。さらに「全国的な復旧」を宣言した現在も端末によっては不具合が残っているため、混乱を招いている。金子恭之総務大臣は5日の会見で「復旧作業が終了したと公表した後、音声通話が利用しづらい状況が長時間継続した。利用者の周知広報について、通信事業者の責任を十分果たしたと言えない」と指摘した。

 こうした指摘について、吉村和幸専務は「システム側ではトラフィックが戻っていることを確認できていましたが、実際のお客さまへのサービスの影響の程度が分からず、(ほぼ回復と)ご案内いたしました。実際に『分かりにくい』とのご指摘をいただいているので、報告の仕方を見直していきたいと思っています」と回答した。

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