「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。
サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!
「空を飛んでみたい」「鳥と一緒に飛んでみたい」――。このようなことを考えたことがある人もいるだろうが、そんな“夢”をかなえてくれるサービスがある。「パラホーキング」だ。
「ん? なにそれ?」と思われたかもしれないが、2人乗りのパラグライダーに乗って、タカと一緒に飛ぶことができるサービスだ。「タカ」といえば、クチバシがカギガタに曲がっていて、ツメは鋭い。
なんとなくどうもうなイメージがあるが、そのタカをどのように訓練すれば、一緒に飛ぶことができるのだろうか。サービスを運営している「Parahawking in Japan」(静岡県伊東市)で、代表を務めている伊代野正成さんに話を聞いた。
――「パラホーキング」って聞きなれない言葉ですが、どういったサービスなのでしょうか?
伊代野: 一言で言えば、タカと一緒に飛ぶことができること。パラホーキングが生まれたのは、ヒマラヤ山麓に位置するネパールのポカラというところなんですよね。保護した猛禽類(もうきんるい)を野生に復帰させるために、パラグライダーを使ってリハビリを行ったことが原点と言われています。
その後、2人乗りのパラグライダーを使ってタカと一緒に飛ぶ、いまの形に広がっていきました。ただ、海外でパラホーキングができるのは10カ所もなくて、日本では当社だけなんですよね。(同社調べ)
――2人乗りのパラグライダーに乗るわけですが、前にお客、後にインストラクター。お客がエサ(うずらの肉)を差し出すと、タカが近寄ってきて「パクっ」と食べますよね。
伊代野: 左手でエサを手にして、それを胸の前でじーっと持っておく。タイミングがくれば、腕を左に真っすぐ伸ばすんですよね。その姿を見たタカは、近寄ってきてエサを食べるといった流れです。
タカは一連の動きを覚えていて、人間の背中から左手が出てくれば、“そのエサを食べてもいい”ということを理解している。ただ、たまにそれに気づかないときがありまして、そのときにはホイッスルを鳴らすんですよね。そうすると、タカは近寄って来ます。
ちなみに、パラグライダーで離陸するとき、タカはどこにいるのか。近くにいるんですよね。または、サポートしている人の腕にとまっている。で、パラグライダーが離陸すると、後からタカがついてくるといった形になります。
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