「ドイさん、オススメのキャンプ場を知っていますか?」――。ここ数年、こうした質問をされる機会が増えてきた。記者はキャンプに詳しくなく、専門家でもない。初心者向けのバーベキューセットは持っているものの、テントや寝袋などは買ったことがない。そんな人間なのに、である。
ひょっとしたらキャンプを楽しむ人が増えているのではないか。そんな疑問がわいてきたので、ちょっと調べたところ、いまは「第二次ブーム」らしい。1990年代半ばにブームがあって、そのころは親子連れで楽しむケースが多かったが、いまは違う。手ぶらで豪華なテントに泊まったり、1人でキャンプ場に行ったり、さまざまな楽しみ方が登場しているそうだ。
市場もどんどん拡大していて、アウトドアの市場規模は4274億円で、特にキャンプやハイキングなどが、全体の半分以上を占めている(矢野経済研究所調べ)。また、オートキャンプに参加している人も年々増えている、といったデータがあるなかで、ちょっと気になることも。市場が成長する一方で、キャンプ場の4分の1は赤字と言われているのだ。
厳しい経営環境が続いているなかで、2つの施設を再生させた会社がある。「クロスプロジェクトグループ」(本社:長野県)だ。長野県にある「いなかの風キャンプ場」と「小黒川渓谷キャンプ場」は経営難で苦しんでいたが、同社が2011年に運営を始めると、あれよあれよという間に再生したのだ。売り上げを見ると、いなかの風は5倍に、小黒川渓谷は2倍に。
多くのキャンプ場が経営不振に陥っているのに、2つの施設はどのようにして生まれ変わったのか。クロスプロジェクトグループの鷲尾晋専務取締役に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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