GPIF、4-6月の運用状況はー1.91%

[斎藤健二，ITmedia]

　公的年金の積立金運用を行う年金積立金管理運営独立行政法人（GPIF）は、2022年度第1四半期（4-6月）の運用状況を公開した。期間のリターンは、ー1.91%となり、収益額は3兆7501億円のマイナスだった。

利子・配当収入が1兆2446億円あったが、価格の下落により全体としては3兆7501億円のマイナスとなった（GPIF）

　「世界的にインフレが進行する中、欧米の主要な中央銀行が政策金利の引き上げや量的金融緩和の解除を決定し、欧米を中心に金利は上昇（債券価格は下落）し、為替は対ドル・対ユーロともに円安が進行。また、こうした金融政策の引き締めによる景気後退への警戒感等から、内外の主要株式市場は下落した」と、宮園雅敬理事長はコメントしている。

　GPIFはほぼ4分の1ずつを、内外株式、内外債券に分けて運用している。資産別では外国株式がー5.36%で最も下落率が大きく、次いで日本株がー3.68%だった。金利上昇により債券価格も下落し、国内債券はー1.31%だったが、外国債券は配当のほか円安により円建て価値が増加し2.71%の上昇だった。各資産クラスともに、ベンチマークよりもわずかに良いパフォーマンスとなった。

4つの主要資産のパフォーマンス（GPIF）