マーナ社のプロダクトデザイナーは8割ほどが女性で、製品には女性視点が多く反映されているようだ。同社で21年間にわたり製品開発を担当する岩崎氏は、「見た目と使い勝手のバランスにこだわっている」と話す。
「気を配っているのは、毎日使ってもメンテナンスがしやすく、かつ仕様がデザインをじゃましていないか。社内では、そういった価値観を『マーナらしい』と表現しています。極 冷凍ごはん容器にザルではなくすのこを採用したのも、洗いやすく見た目とのバランスが取れていると判断したためです。食洗機も使用できます」(岩崎氏)
マーナ社では、キッチン雑貨のほか、掃除用品、ヘルス&ビューティー商品、バッグなども取り扱い、いくつもヒット作を生み出している。中でも、両端を引っ張るだけで一気にたためるバッグ「Shupatto(シュパット)」は、シリーズ累計の出荷数が1200万個を突破、日本のみならず海外でも好評だという。
今後の展望を尋ねると、ブランドよりも商品の知名度が高い現状を踏まえ、「ブランド力を高めたい」と意欲を示した岩崎氏。
「マーナの商品を使っていても、マーナというブランド名を知らない人が結構多いんですよね。ブランドそのものの知名度を向上させ、『マーナの製品だから買いたい』と思ってもらえるよう取り組んでいきます。製品にもまだまだ開発の余地があると考えていて、新たなジャンルにも挑戦したいですね」(岩崎氏)
岩崎氏が言うとおり、筆者もだいぶ前からシュパットという製品は知っていたが、「マーナ」というブランド名は知らなかった。案外、マーナの製品は身近にあるのかもしれない。
写真提供:マーナ社
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