累計15万個を超えた! 「パン冷凍保存袋」が売れている秘密担当者を取材(5/5 ページ)

» 2022年08月22日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]
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こだわりは「見た目」と「使い勝手」のバランス

 マーナ社のプロダクトデザイナーは8割ほどが女性で、製品には女性視点が多く反映されているようだ。同社で21年間にわたり製品開発を担当する岩崎氏は、「見た目と使い勝手のバランスにこだわっている」と話す。

 「気を配っているのは、毎日使ってもメンテナンスがしやすく、かつ仕様がデザインをじゃましていないか。社内では、そういった価値観を『マーナらしい』と表現しています。極 冷凍ごはん容器にザルではなくすのこを採用したのも、洗いやすく見た目とのバランスが取れていると判断したためです。食洗機も使用できます」(岩崎氏)

 マーナ社では、キッチン雑貨のほか、掃除用品、ヘルス&ビューティー商品、バッグなども取り扱い、いくつもヒット作を生み出している。中でも、両端を引っ張るだけで一気にたためるバッグ「Shupatto(シュパット)」は、シリーズ累計の出荷数が1200万個を突破、日本のみならず海外でも好評だという。

「シュパット」は、両端を引っ張るだけで一気にたためて楽チン(マーナのプレスリリースより)

 今後の展望を尋ねると、ブランドよりも商品の知名度が高い現状を踏まえ、「ブランド力を高めたい」と意欲を示した岩崎氏。

 「マーナの商品を使っていても、マーナというブランド名を知らない人が結構多いんですよね。ブランドそのものの知名度を向上させ、『マーナの製品だから買いたい』と思ってもらえるよう取り組んでいきます。製品にもまだまだ開発の余地があると考えていて、新たなジャンルにも挑戦したいですね」(岩崎氏)

 岩崎氏が言うとおり、筆者もだいぶ前からシュパットという製品は知っていたが、「マーナ」というブランド名は知らなかった。案外、マーナの製品は身近にあるのかもしれない。

写真提供:マーナ社

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