Twitter創業者ジャック・ドーシー前CEO、「最大の後悔は企業化」とツイート買収騒動に揺れる米ツイッター社(1/3 ページ)

» 2022年08月26日 17時48分 公開
[ITmedia]

 米ツイッター創業者のジャック・ドーシー前CEO(最高経営責任者)が8月26日、自身の公式Twitterアカウント(@jack)で「最大の問題にして、私の最大の後悔はツイッターを企業化したことだ」と投稿した。ユーザーから「ツイッターは思い通りの道を歩んでいるか」との質問にTwitter上でリプライした。起業家のイーロン・マスク氏による買収騒動に揺れる同社の状況を受けての心情とみられる。

photo ツイッターのオフィス(提供:ゲッティイメージズ)

 ドーシー前CEOの投稿には質問が相次ぎ、別のユーザーからは「最も望ましい運営形態は?」との質問が出た。これに対しドーシー氏は「1つのプロトコル」と回答。特定の企業や州(政府)に所有されるべきではないとの見解を示した。

photo ジャック・ドーシー前CEO(出典:TEDの動画

「誰もTwitterを所有するべきではない」 過去にも同様のツイート

 ドーシー氏がこうしたツイートをするのは今回が初めてではない。ツイッター社がマスク氏による買収を受け入れると発表した際も、ドーシー氏は「イーロンは私が信頼する唯一の解決策」と好意的なツイートをしていた。

 その際、ドーシー氏は「私はTwitterを愛している。Twitterはわれわれが持つ地球意識に最も近いものだ」とした上で「私にとって大事なのはアイデアとサービスで、その両方を守るためなら何でもする。Twitterという会社は、私にとっての唯一の問題で、最大の後悔であり続けてきた。ウォール街と広告モデルに染まってしまったTwitterを取り戻すことが、正しい第一歩だ」と投稿した。

 併せてドーシー氏は「原則として、誰もTwitterを所有したり運営したりするべきではないと思う。会社ではなく、プロトコルレベルの公共財でありたい。しかしながら(実際は)会社であるという問題があり、それに対して、イーロンは私が信頼する唯一の解決策になる。私は地球意識の光を広げるという彼のミッションを信じている」とツイート。

 その上で「イーロンが掲げる『最も信頼され、包括的なプラットフォームを創る』という目標は正しい。これはパラガ・アグラワル(Twitter現CEO)の目標でもあり、私が彼を選んだ理由だ。二人とも、会社を信じがたい状況から救ってくれてありがとう。これが正しい道……心からそう信じている」と続けた。

 一連の投稿から、ドーシー氏が創業者としてツイッターを企業化したことを後悔していることが分かる。ドーシー氏は2021年11月にツイッターのCEOを辞任。取締役になるとともに、後任には当時CTO(最高技術責任者)だった、パラグ・アグラワル氏が就任した。

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