なるべく早く乗りたい。一番列車に乗りたいという気持ちは分かるけれど、開業当日に乗りたければ、まだまだ余裕で間に合う。新幹線かもめの車両編成は指定席が158席、自由席が233席で、自由席の比率が高い。「遅い時間に乗るより自由席でも早く」という人が多いかもしれない。
9月23日の長崎の日没は18時17分で、日没後30分は明るいとはいえ、車窓を楽しめない時間帯の列車は不人気だ。それにしても開業初日にしては寂しい。指定席争奪戦の報道で盛り上がっていると思ったけれど、拍子抜けだ。
私はこの日、日本全国の旅客鉄道路線完乗のタイトルを剥奪されるわけで、いち早く乗りに行ってタイトルを奪還したい。同好の諸氏も一番列車にチャレンジしたはず。
私は喧噪が苦手だから、後日、落ち着いた頃に行こうと思っていた。ところが空席状況を見れば、当日の午後には落ち着いてしまいそうだ。なぁんだ。やっぱり出掛けてみようかという気分になった。
気になるところは、9月23日が祝日で、その夕方の上り列車が空席になっている点だ。福岡方面の方々が長崎を観光して帰る時間に空いている。休日の新幹線かもめにとって主要顧客は観光客だ。三連休の初日だから空いているのかと思って、三連休の最終日、9月25日日曜日も調べたら空いている。
ビジネス用途としてはどうか。平日である9月25日を見ると、武雄温泉発11時1分のかもめ17号が「残席わずか」となっている。この列車は博多駅10時4分発の「リレーかもめ17号」から乗り継げる。用向きにはちょうど良い列車かもしれない。これ以外は空席ありだ。
もっとも、こうした状況は現行の「在来線かもめ」と同じだから、自由席で十分だと考える人が多いかもしれない。とはいえ、一番列車の盛り上がりが長続きしないようでは、「順風満帆」とはいえない。新幹線が通れば勝手に乗客が増えるわけもなく、継続的な集客の取り組みが必要だ。
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